リアルのお話です。薫×亮。
依 存
エンデュランスは依存症。
自分はいつか切り捨てられる存在。
そんなの最初から解ってた。
けど。
もうどうしようもないんだ。
なあ。
アンタはどうだった？
『ハセヲ。悪い事は言わない。あんまりエンデュランスに関わるなよ』
「…そんなの言われなくても解ってる」
モニターに表示された文章に、亮は一人ごちた。
メールの相手、クーンは自分を心配して送ってくれたのは亮には解っていた。
けれど。
「もう、戻れないんだ…」
そう呟いて、亮は電源を切った
長い睫毛。
形の良い唇。
透き通った肌。
艶のある髪。
整った顔立ち。
すらりと伸びた手足。
何気なくベッドの上に座って雑誌を見ていても、絵になる。
「薫」
「なあに？」
リアルでもネットでも変わらない。
呼びかけると笑顔で聞き返す癖。
亮は傍に寄って抱きついた。
「どうしたの？」
抱きつけば、必ず優しく抱き返してくれる。
決して亮を裏切らない。
「綺麗…だよな」
「え…？」
「薫」
「そう…？」
「うん……」
薫はそっと亮の頬に手を滑らせた。
優しく持ち上げて甘いキスを降らせる。
「ボクは亮の方が好きだよ」
「俺なんて…」
「亮は可愛いよ。この目も」
そう言いながら口づける。
「唇も。頬も。鼻も。首も。指も。手も」
亮は頬を染めながらキスに目を閉じる。
「全部可愛い」
もう一度唇にキスを降らせる。
「好きだよ」
毎日聞かされる言葉。
なあ。
その言葉を俺以外に言ったの？
そんなの嫌だ。
アンタはどんな気分だった？
薫に好きって言われて。
こんな風に大事にされて。
俺はアンタが憎いよ。
アンタは？
俺のこと憎い？
でも、もうあげない。
他の誰にも依存させたくない。
ずっと、俺だけを見て？
なあ、薫……。
俺も、お前の事好きだよ。
好き。
「好き」
亮は薫に抱きついたまま眠ってしまった。
「亮…？」
薫は優しく囁き、そしてまた寝息を立てるその唇にキスをした。
「おやすみ」
ミアに嫉妬する亮。
私の勝手な解釈では、薫は依存しているだけなので、いつか誰かに盗られちゃうんじゃないかと亮は心配しています。
そんな事絶対にありえませんが(笑)で、薫は薫で依存だと解っているけど、それ以上の感情を亮にもっている(ハズ！)。
亮には恋愛感情≧依存、ミアには愛情≦依存が強い。っていうのが希望。←こんだけ書いといて希望か(笑)